きんぎょず 金魚図

土田 麦僊つちだ ばくせん  (Bakusen Tsuchida)

重要文化財・帝国美術院会員

特製絹本・彩美版®シルクスクリーン手刷り・額装   版元シール  
画寸(縦x横): 37.5 x 42.0 cm
額.軸寸(縦x横): 58.5 x 63.0 cm
作品状態:良好

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在庫数: 2

¥ 99,000 (税込)

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作品概要

 金魚と言えば、日本人なら夏ー祭りー夜屋ー金魚すくいーはごく自然な連鎖である。それに丸いガラス鉢ー「きんぎょェ〜きんぎょ」の声が続くよいなら、真の日本人と言ってよい。近年、あの特殊な売り声は滅多に聞けないが、金魚が最も親しい魚であることに変わりはない。フナを先祖とするこの美しい魚が、中国から日本に入ったのはおよそ500年前の室町時代。以後、日本人の熱意と研究が今日の芸術的金魚を創り上げたことは、周知の通りである。
 土田麦僊(1887〜1936)は、明治・大正・昭和と三代に渡って活躍した京都画壇の重鎮である。佐渡に生まれたが、京都で竹内栖鳳に師事、21歳で文展の3等賞を受賞するなど、早くから頭角を現した。しかし麦僊の非凡なところは、伝統的の強い京都で学びながら目は世界へと開かれていたことである。
 怒涛のごとく打ち寄せる西洋美術の大波をしっかり受け止め、やがてその波を越えて、ヨーロッパへ自ら乗り込んで行く強さも持っていた。大正10年に渡欧した麦僊は、パリで学ぶかたわら各地を旅し、ヨーロッパ文化を自らの目で確かめて2年後に帰国した。しかし翌年発表した「舞妓林泉」には、日本式庭園を背景にした伝統美の極致ともいうべき舞妓を描き、日本美への回帰が見られるのは興味深い。これは麦僊の代表作となった。
 そして翌14年に描かれたのがこの「金魚図」である。当時新種の「庄内金魚」と思われる3匹の金魚が写実的な筆致で描かれている。優美な姿や面構えには風格さえ感じられるが、さらに面白いのは、金魚鉢どころか水され描かないこの構図である。空間恐怖症といって、西欧などでは何もない空間を恐れて画面を埋め尽くすが、日本ではむしろ想像を遊ばせる「意味ある余白」として楽しむことが多い。洋行後、かえって日本美への意識は深まったのであろう。お蔭で金魚は、実にのびのびと無限空間を遊泳することが出来るのである。

美術評論家 谷岡 清


彩美版とは?
画材の質感と豊かな色調を再現するために生み出された新時代の画期的な技法です。彩美版®の特徴は最新のデジタル加工処理技術と高精度プリントにより、作品のもつ豊かな色彩や筆使い、原画の持つ芸術的鼓動までも再現しています。その完成度の高さから最近では版画のカテゴリーとして認識されています。
トーキョウアートでは版画としてカテゴリー検索されます。

土田 麦僊1887年(明治20年)~1936年(昭和11年)

経歴

1887年 新潟県に生まれる。
1903年 鈴木松年に門をたたき、息子松僊の教えを受ける
1904年 竹内栖鳳に入門「麦僊」の号を受ける
1908年 第2回文展に「罰」を出品、3等賞となる
1909年 京都市立絵画専門学校別科に入門
1911年 絵専を卒業、卒業制作「髪」が第5回文展に入選
1912年 第6回文展出品の「島の女」が文部省買上げとなる
1915年 第9回文展に「大原女」を出品、3等賞となる
1917年 国画創作協会設立
1918年 国画創作協会第1回展で「湯女」を出品
1919年 文展が帝展となり、無審査に推挙される
1921年 小野竹喬らとともに渡欧。欧州各地を廻る
1923年 帰国
1924年 第4回国展に「舞妓林泉」を出品
1925年 本作品「金魚図」制作
1927年 フランスのレジョン・ドヌール・シュバリエ勲章と文部省教育美術賞を受ける
1928年 国画創作協会を解散
1929年 「舞妓」フランス政府買上げとなる
帝展に復帰。罌粟」が宮内庁買上げとなる
1930年 帝展の審査員となり「明粧」を出品
1933年 朝鮮半島を取材。第14回院展に「平牀」を出品
1934年 帝国美術会員となる
1935年 改組帝展の会員に任命される
1936年 逝去。享年49歳

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    2019/03/20

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用語解説

木版(凸版)

凸版形式を代表する最も古くから使われている技法。
版木の種類により、板目木版と木口木版画ある。
さらに浮世絵に代表される多色刷木版がある。

リトグラフ(平版)

石版画。石灰石や金属板に油性の解墨・鉛筆などで絵を描き、その上から滑石粉末を撒布し更に少量の硝酸を加えたアラビアゴム液を塗ると絵が浮き出て、それを紙に写しとる技法。

エッチング(凹版)

銅版画法の一種で、一番古い間接的凹版。
銅板の表面を松脂と蠟の混合物で作った耐酸性の防触剤で覆い、その上に彫刻針で絵を描き、銅板の裏側と、へりに耐酸性の蠟を塗って硝酸に浸して版を作る。

シルクスクリーン(孔版)

木枠に張った絹またはナイロンの上にフィルムを張り付けたり、絹に観光液を塗布して写真を投影してからスクィジーでインクを定着させる技法。
紙のほかガラス、金属などにも印刷できる。
最近ではセリグラフと伝われている。

ジークレー

デジタル・リトグラフとも言われ、最新のコンピュータ技術を使った技法。
ジークレーはフランス語で「インクの吹き付け」を意味し、スキャナーで読み取った原画をインクジェットプリンターで版画用紙にインクを吹き付けることで再現する。
細密性、保存性に優れている。

エスタンプ

原画を刻り師が模刻した「複製版画」で、版画独自の価値を表現するために作家自らが製版したオリジナル版画とは区別される。

エディション

完成した原版で刷った部数。
10/50のように、分母に限定部数、分子に一連の当該番号を記入し、画面の左下に表示するのが普通である。
その他に、
A.P(Artist proof)作家用(約25部)
P.P(Present proof)贈呈用(約20部)
H.C(Hors Commerce)非売用(約5部)
などがある。

紙本/絹本

紙本とは紙に描かれたもの、絹本とは絹に描かれたものを指す。